自分を知る旅

生まれ変わるために②

母が欲しかった

母から50歳の誕生日にお祝いの手紙とお金が届きました。

49歳の誕生日はクローン病で病院で入院していました。

母が祝ってくれると思っていなかったので私はとてもうれしくて感激しました。

母に気をかけてもらいたかったんだって気が付きました。

「50歳の誕生日は特別だから」

と言ってくれました。ずーっと私は 母の愛がほしくてもらえていない 

助けてくれない 自分には価値がない=無能だ と思い込んでいたのです。

心理的に「母」をずっと求めていたのです。

母もきっと同じ信念を持っていたと思います。父=男性に支配されないと認められない

服従するしかない 女は男より劣っている 思い込みも持っていたのです。

私がよりよく変化すれば よいよい考え方になれば、他人も同じように変化するのです。

母と久しぶりに会いました。私に「とてもいい顔」をしている。

と言ってくれました。「顔」はそのひとの「人格」を表しています。

うれしかったです。ハグを自分からしました。心地よかったです。

美味しいものを食べて昔話もできました。とても和やかでした。

母は自分の葬式のことや家のことなど話しておきたいと来てくれていました。

迷惑をかけないよう、ちゃんとしていきたい気持ちが伝わりました。

母は、今もカウンセリングを受けているが、話を聞いてもらうだけではすっきりしない

と言ってきました。私のカウンセリング・セラピーを受けてみたいといったのです。

戸惑いましたが、カウンセリング・セラピーで吐き出しとともに、

内面の学びができるので一度受けてもらってみてもよいかと思いました。

母のことを理解できたきっかけ

母にカウンセリング・セラピーを受けてもらい、お勧めの本の話をしたら読んでみたいと

行ったので送りました。また、母のために、書類を作って送りました。

母にも間違った思い込みや信念がありました。たとえば・・・

遠慮しなければいけない 自分の思っていることを言ったり行動してはいけない 

がんばらないと愛されない 

遠慮することをやめて、会いたいときは気持ちを伝えて会うようにすると言っていました。

母も自分のことを優先できない、遠慮していた幼少期だったのでしょう。

カウンセリング・セラピーで、母に葬式で向かいいつも家族が暴れてつらい思い出しかないと伝えたけど、酒を飲んでいるからまったく覚えていませんでした。

家族でケンカになって仲裁して服やふすまが破けたこと。皿も割れて、

夜中に母が裸足で飛び出してどこかへ行ってしまい、探しに行ったこと。

何ひとつ、覚えていないのです。

あぁ 忘れたい過去の記憶ばかりなんだ。私もつらかったけど、母も相当つらくて

アルコールで忘れて何とか生きてきたんだ。

「忘れたいのは忘れたいからである」

フロイト

健忘は、心の防衛反応の1つです。つらい記憶やトラウマを忘れることで安心して生きることができます。

母とのカウンセリングで私がモヤモヤしてしまったのです。

母が昔のことを何一つ覚えていないことを主人に話しました。

仕事も手につかず、気がおかしくなりそうになってしまいました。

生まれ変わるために必要なこと

そこで、主人が言ってくれたことは

「もうお父さんが亡くなったときに、お母さんも1度亡くなったんだよ。

過去のお母さんは亡くなった。お母さんは今、

一生懸命よりよくなろうと生まれ変わろうとしている。

だから今のお母さんと向き合うようにする方がいと思う」

本当にそうだと思いました。

つらい過去にも向きあって、母はカウンセリングも受けてきた。

生まれ変わって、今の人生を幸せにおだやかに安心して生きようとしている。

こんな素晴らしいことがあるだろうか。

心が理解できる母であった。それは昔からそうだった。

いつも母といて楽しかった。優しかった。

真面目で頑張り屋さんで音楽と芸術と花が好きで、図書館や美術館に行った。

私に美味しい料理やお菓子を作ってくれた。畑で野菜も作った。

母は前向きだった。父を優先するしかなかったからああするしかなかった。

もう、母に過去の事を言うことはやめていこう。それでいいんだ。

とすっきりできたのです。主人の考え方はとても素敵です。私は恵まれています。

生まれ変わるために、確かに過去を振り返り、

見直して整理することは自分のために必要なこと。

そして、いままでの古い、よからぬ考え方を捨て、

新しい考え方を入れてあげることが大切。

生まれ変わることはいつでも可能なのです。

母と和解できて本当によかった。相互理解できてよかった。

ありがとう。