2013年の起業以来、お世話になった島根県を離れることを決断致しました。
12月下旬より拠点を広島市に移します。
益田市の工場様とのご縁がきっかけで島根県に2013年にIターンしました。創業当初はネット販売メインで計画しており、本社の場所はどこにあっても問題ないと考えていました。日本の女性は自分のブラのサイズをちゃんと把握しており、そのためカタログ通販での販売形態も随分前から発達してきているとの認識を持っていました。しかし、実際に事業をスタートしてみて判明したのは、あまりにも多くの女性が間違ったサイズの下着をつけていることでした。(今では都会でも田舎でも共通の現象であるとの認識に至っています。)
この想定外の事実に対処するため、ネットメインの販売からイベント主体の販売計画に変更。会社を知ってもらう敷居を下げるために始めた、「ヨガのレッスン」と「布ナプキンとからだのお話会」がよい入口となり、口コミで広がっていくきっかけとなりました。思いに共感いただいた方々から惜しみないご協力をいただき、島根はもとより広島や山口、鳥取でも共感の輪が広がっていく結果となりました。
資金が底を尽きかけてきた中で始めた副業がマルチワークとしてメディアに注目いただき、知名度が大きく上がったことも非常に有難いことでした。お金がなかったことがよかったのですから、人生何がいいのかわからないものです。
とにかく、対面で接客販売して最適なサイズをご提案しないと意味がないと分かった結果、
様々な場所でイベントを行ってきました。自分達の体が持つギリギリの限界まで走り続け、愛車の走行距離は4年で16万キロを超えました。益田から浜田に引越しをしてからは娘が小学生になり、由紀が一人で重い荷物を車に積んで移動していて、肉体的な限界がきています。女性が健康に生きていくことを支援したい会社なのに、当の本人が不健康になってしまっては元も子もありません。
下着という商品の特性上、毎日購入するものではありませんし、お会いしてご試着いただかないと意味がないことを考えるとある程度、人口が多い地域に住まないと難しいと感じました。結果として人口が多く、お客様の輪が広がってきている広島県に拠点を置くことが事業継続のために不可欠との結論に至りました。
「ふるさと」って何なんでしょうか?
自分が懐かしさや心温まる気持ちを感じる場所と定義するならば、間違いなく私達にとって島根は「心のふるさと」になりました。豊かな自然とあたたかな人達に育んでいただき、私達はここまで歩んでくることができました。私達のようなある程度大きな商圏がないと成立しにくい商売でなければ、島根は起業がしやすい場所だと今でも思っています。事業に関わる固定費が少なく、企業支援機関が充実していますし、事業を小さく始めて試行錯誤を繰り返していく、十分な時間がとれるかと思います。
これまでお世話になったすべての方に心から感謝の気持ちをお伝えしたいです。
ありがとうございました。何年後になるかわかりませんが、将来的に何らかの形でお世話になった島根に恩返しができればと思っています。
島根生まれの中国地方のブランドとして飛躍できるよう、日々精進していきます。
今後ともよろしくお願い致します。