激しい痛みの病気
オレンジハーモニーを起業して10年になりますが初めて病気で長期療養となり、お休みすることになり、ご予約いただきましたお客様にお待ちいただくことになりました。
4月末からから咳と、38度の熱が続いていました。
5月になり食欲がなく下痢が続き、熱が下がらず、両足と首に潰瘍ができ、膿が溜まり、両足が象のようにむくんで激しく痛み、トイレに行くことも困難、立つことが困難になりました。
連休明け5月8日に徳洲会病院へ行きましたが、皮膚科と内科で病気が判明しないと入院もできないとのことで、ペニシリンの薬が効かず、皮膚科のK先生はステロイドを投与したいと言いましたが、内科のT先生は病名がわかるまでストロイドはできない、ストロイドをしてしまうと病気の原因が分からなくなるとのことで、足に痛みはさらに悪化し1週間が地獄でしたが、この内科の先生の判断は的確でした。
立てなくてトイレに行けなくなり、紙おむつを初めてすることになりました。(私は赤ちゃんのときは布おむつでした)不調ですが肉体は元気なので寝てもなかなか尿が出ませんでした。座っていろいろイメージしてやっと出た時のうれしさはいまでも覚えています。
痛くて階段が無理になり、1階で寝たきりで過ごしました。
家族にストレス心配と迷惑をかけて、足の手当てもつらい日々でした。
早く入院したいと願っていました。
一週間後の5月15日血液検査結果のために病院へ向かうのですが、家の玄関からタクシーへ乗るまでが痛すぎて数歩が歩けず、ずりはいしたのですが、時間がかかり、タクシーへ乗り込むことがなかなかできず、運転手さんに大変迷惑かけました。
もう心身が限界超えており、入院したいと先生に頼みました。
病名はまだ確定しませんでしたが胃腸の病気である可能性が高まりました。
その日の夕方に入院しました。
内視鏡検査でクローン病であろうという見解がでました。
初めて内視鏡しましたが、自分の大腸をみて、ひどい状態だということは何となくわかりました。
クローン病とは
クローン病とは
大腸及び小腸の粘膜に慢性の 炎症 または潰瘍をひきおこす原因不明の疾患の総称を 炎症性 腸疾患(Inflammatory Bowel Disease:IBD)といい、狭義にはクローン病と潰瘍性大腸炎に分類されます。
消化管以外(特に皮膚)にも潰瘍の病変が起こることがある。
クローン病の初期症状は?
クローン病の初期症状は!? 症状チェック
- 排便時に腹痛を伴う
- 全身がだるくなり、38度くらいの熱が出る
- 下痢になる、血便が出る
- 下痢と腹痛によって体重が減る
- 椅子に座ったとき、排便するときに尻が痛くなる
- 肛門や肛門周囲が腫れて痛くなったり膿が出たりする
- 「難病情報センターより引用」
- https://www.nanbyou.or.jp/entry/81
クローン病は、国が定めた「指定難病」の1つです。 指定難病とは、原因不明で患者数が少なく治療法も確立していない、いわゆる「難病」のうち、厚生労働大臣が定めた疾患のことをいいます。
徳洲会病院は内科の先生で、消化器内科がなく、専門外でしたが、先生の的確な判断、治療をしてくださり、クローン病は難病指定の病院で診てもらうことになり、5月24日に大阪赤十字病院へ転院することになりました。幸運にもすぐに受け入れてくれました。
また、皮膚科のK先生はクローン病患者を他の病院で診ていて、「よくなるから必ず」と励ましてくれました。娘に会えなくてつらいと泣いてしまいました。寄り添ってくれて泣いて少し気持ちが楽になりました。
先生も大学生の娘がいると話してくれました。
クローン病が判明して内科になりK先生と会えなくなりましたが最後に会いに来きてくれてうれしかったです。お礼が言えてよかったです。先生の言う通り、皮膚の状態はとても経過良好です。良い先生、病院に恵まれていると思いました。
痛くて寝たきりで車いすにも乗れない状況でしたが、看護師のみなさんも献身的に看護くださり感謝します。
入院することによって主人、義母、娘に大きな負担と心配、ストレスをかけて申し訳なかったです。
今は元気になって回復することに集中しようと思いました。
難病指定の病院へ転院
大阪赤十字病院へ転院し、クローン病の実績がある先生とお逢いできました。
3人の先生が担当になりました。私の足の潰瘍を診て、徳洲会の検査資料や血液検査などの結果をみて、主治医のH先生から説明がありました。
まず、クローン病はについてどんな説明をうけたか聞かれ答えました。
「完璧だね。私から説明することがないです。」
「そして、徳洲会の先生の判断、初期の治療が完璧だったので、私はなにもすることがないです。素晴らしい。」というものでした。
素直な謙虚ないい先生だと思いました。そして、ああ よい先生と病院に恵まれ幸運だ、さらにきっとこの先生と病院も素晴らしいに違いないと思いました。
今後の治療などの説明があり、質問も答えてくれました。
なぜ3人の医師がついているかも話してくれました。
1つは、H先生だけの考え方、判断だと限界があるから。
経験を積んでいるが、いろいろな意見、タイプの違う人の考えがあるほうが的確な治療や判断ができる。
2つめは、医療のノウハウを若い人につなげて伝授していくため。
H先生で止まっては、次の世代につなげてよりよくなるため。
素晴らしいなあと感動しました。
H先生はクマ先生ともよばれているそうで、小さな子どもからお年寄りまで多くの患者を抱えているとのことでした。
忙しいなか、時間を作っていただき初日からよいスタートになりました。
寝たきりで車いすにも乗れない重病患者の病棟の日が続きました。
H先生がいきなり23時すぎに来て「内視鏡検査するか悩んでる」「でも、します」と言って帰ってびっくり( ゚Д゚)したけど、看護師さんに聞くとよくあるそうで、一部の看護師さんや患者さんからは不評でした。
私は夜も考えて悩んでくれてベストな治療法をと思ってのことだから気にならなかったのですが、少し癖強い感じなので、好き嫌いは分かれるとは思いました。
皮膚科ではH先生はいい先生だと言っている看護師さんが多かったです。
内視鏡検査で小腸がうまく見られなくて、「私、我慢するといったけど痛くて無理でした」と先生に話すと、「私が内視鏡下手だから私の力不足」と謝ってこられました。
看護師さんは「H先生は内視鏡の腕がいいから」と言っていたので、謙虚な方やなぁと思いました。
いろんなタイプの人がいるから、合う合わないがあるのは自然なんだと思います。
皮膚科のN先生もちょっと変わってて、アフロヘアで目を絶対合わさないし、ぶっきらぼうなんだけど、対応は丁寧でとてもやさしい印象でした。
私はどちらの先生も大丈夫でした。自分に合う先生でよかったのかもしれません。
励ましと勇気づけ「立てたら退院できるよ」
ある日、足の痛みがひどくて、寝たきりが続く臆病な私に見かねたのか
H先生が「立てたら退院だよ!」と大きな声で言い放って立ち去りました。
立つ・・・私にとって今、一恐ろしいことです。痛くて立てないのです。
先生の言葉で、立てたら家族に会える、寝たきりはいやだ、仕事もまたできるようになる、元気になりたいと思いました。寝たきりだとどんどん体力、気力が衰えていくのです。
あと、軽い痴ほうにもなりました。立ってしゃがむことを忘れて椅子がないとうがいができないと思い込んでいました。
思い切って1秒、一瞬立ってみました。
1か月近く立っていないので変な感じで違和感とビリビリしましたが、意外に大丈夫でした。車いすも時間かかりましたが、思い切って乗ってみるとできました。
まずは、車いすでトイレに行ってみました。点滴があるので頻繁にトイレに行くので、良いと訓練になりました。夜は無理せずにポータブルトイレをベッド近くに置いてもらいました。数日で、車いすに乗れるようになりました。
病室の外に出る許可が出ませんでしたが、車いすで外に出て、電話ができるようになりました。めちゃめちゃうれしかった!
もう一つうれしかったのは、1か月ちかくドラシャンプ―のみで、1回看護師さんに洗ってもらったけど、髪の毛も切りたくて大阪赤十字病院には美容室があってシャンプーとカットもしてもらいました。とても丁寧に、おしゃれにカットしてくれて、シャンプーとっても気持ちよかったし、点滴でトイレが近いので、途中に車いすでトイレも連れて行ってもらえました。
看護師さんに「そんなふうにおしゃれにカットしてもらえるんですね~かわいい」と言ってもらえていい気分になりました。
歩けるようになり、重い病棟から部屋を変わることができ、コンビニに行って、シャワーもできるようになりました。
入院して、当たり前のことがとにかくありがたい日々でした。
あたりまえのことができることの喜び
看護婦さんも先生も驚く回復でした。
歩いていると、看護師さんに何人も「大森さんは大変だったのによくなってすごいね~」と声かけてもらえて元気もらえました。
おなかの病気なので、13日絶食でした。
以外に食べなくても大丈夫でした。
もともと食べることが大好きで食いしんぼなので驚きました。
クローン病は10代、20代や幼い子どもに多く見られる病気だそうで、成長期に食べたい盛りに食べられないのはつらいだろうなと思いました。
私はいままでたくさん美味しいものを食べてきたので、今はおなかに無理させてしまったのでおなかを休めてあげよう!と思えました。
体重は10キロ位以上痩せててびっくりしました。
1か月寝たきりだったので、筋肉も落ちて腰も痛いしげっそりしていました。
クローン病は食事療法が重要なので、久しぶりに食べることができて喜びましたが、食事は治療なので、自分のおなかの状態をみて食事があっているか確認することのほうが優先になりました。
退院計画表では6月15日でしたが、経過良好で6月3日に退院できました。
自宅療養と通院で治療は続きますが退院できてよかったです。
私は、この病気になって後悔し、つらい思いを経験し、家族に迷惑かけました。
何かを学び、反省し、内観し、自分をまず大切にする機会にしなさいというからだからのメッセージだと気が付きました。
そして、自分を愛していないために病気になったと思いました。
自分を信頼し、他人を信頼し、助け合って生きていきなさいと言われているようにも思えました。
幼い頃から病気が多く、そして家族が健康診断でひどい経験をしたことが重なって病院に行くことを長らく避けていました。
この病気は私にとって宿命の病気です。
しっかり病気と向き合ってよりよくなりたいと思います。
入院中に自分と向き合い、自分のケア、いたわりに集中し、人に助けられ、励まされ、人とのふれあいで癒され元気になりました。
素晴らしい人との出会い
最後に、大阪赤十字病院の病室のお掃除を毎日していただいている女性の話をしたいと思います。毎日お手洗いや部屋の掃除をしてくれるのですが、私は重病の方に部屋にいる時は、床掃除も軽く、会話も少しでした。別の部屋になって、床掃除も前より拭いて、会話も多くなりました。この女性は、患者お一人お一人に優しく声をかけてくれました。
どんな病気かも知らないのに、その人に合わせた会話をされていました。私は接客の仕事をしているので、その女性の対応の素晴らしさに感動しました。女性の仕事は「掃除」ですが、彼女はそれ以外にも大切な仕事を自らされていました。「対話」「コミュニケーション」です。
そのアプローチがすごくて、柔らかくて適度な距離感で見事でした。その女性が来るのを私は毎日楽しみにしていました。「仕事はつらいこともあるけど、仕事があるから頑張れる、あなたも仕事できるようになるよ」と言ってくれました。娘に会いたいというと私も孫がいるから気持ちがわかると言ってくれました。
そして、私が退院することを知っていました。女性に「あなたが毎日優しく声をかけて励ましてくれたのでうれしかったです。ありがとうございます。」と感謝の気持ちを言いました。すると女性はそっと私を抱きしめてくれました。とても自然でした。
わたしも彼女のようになりたいと思いました。
病室は、がんや手術実績の少ないリスク高い病気の方もいました。私も難病指定の病気です。
1か月以上入院している人もいれば、もうすぐ退院の人もいます。
この女性のように掃除の仕事をしているのではなく、やりがいや心配りの仕事をされていたこと、それは機械やAIではできない、心、感情をもった人間にしかできない仕事です。彼女のような、人とあたたかく程よい距離感を持って接することは私の憧れ、目標となりました。
素敵な方々に出会えて本当によかったです。
家族の助け、病院の方々の手厚い看護、的確な治療、サロン、オンライン再試着のご予約をいただき、お待ちいただいてくれたお客様、すべてに感謝します。
一日を一生と思えるようになりました。
病気が大切なことを教えてくれました。
私はまだまだ自分を愛していなかったのです。自分を大切にできていなかったのです。
多くのネガティブな思い込み、生い立ちの影響、自分の性格、無理して頑張らざる負えない状況だったことなど病気になる要因はいくつかありました。
これから「腸と心の関係」「病気のからだからのメッセージ」などをブログで書いていきます。