恐怖という幸せをおしえてくれた人
楳図先生が愛した吉祥寺で「楳図かずお サバラ!お別れの会」が5月28日開催されたと
後から知って、小さい頃から大好きな漫画家だから、行きたかったのに残念~って
めちゃめちゃ悔しがって
ムックの楳図かずお本と自伝「わたしは楳図かずお」を購入して私なりに
感謝の気持ちを込めて弔った。
小さい頃から楳図作品が大好きだった。恐ろしいけど読みたい。
若い頃に「ウメカニズム」という先生をアイドルのように特集してしまった恐ろしくも
楽しい展覧会にも行った。
怖いは生きる力
自伝を読んで、先生の生い立ちや、両親のこと、きょうだいのこと、恐れと愛の物語は
両親との関係が深いことがわかっってとてもよかった。先生の生い立ちにも恐怖がきっと
あったからこそ、恐怖と笑いを描きたかったんだろうなって思ってたから。
楳図かずお先生はきっと宇宙人だから、愛のメッセンジャーとして、
予言者であり提唱者でもあるので常に時代より先に進んでた。
漫画を芸術にした第一人者だと思う。
読者は認めてくれていたけど、世の中はなかなか認めなかったみたいで
その苦しみや、認めてもらえない気持ちや
理解してもらえなくて葛藤されていた。海外の方が評価が高いことも納得する。
1982年に発表された『わたしは真悟』は、2018年にフランス・アングレーム国際漫画祭の遺産賞に続いて、ミケルッツィ賞を受賞されている。楳図先生の作品は、世界的に評価され
偉大な影響を与え続けている。
小さい頃はわからなかったけど、内面や心理をとてもわかりやすく描いている。
だから好きだったんだ!と大人になって納得した。
悩みながらも自分を信じて素晴らしい作品をたくさん生み出してくれて本当にありがとう。
怖い。めちゃめちゃ怖い。でも愛がある。優しさがある。
ホラーだけでは収まらない唯一無二の世界観がある。絵がとても精密で美しい。

楳図先生とは関係ないけど素敵な絵だなと思ったので♪
怖さが「安心」になった
怖さが安心になる感覚。私は過去の親との関係や生い立ちがまさにそうだった。
あまりにも家庭に安心が安全が少なかった。安心がないことが通常になる。
安心だと怖くなる。恐れのなかにいつも愛がちりばめられていた。
だから先生の漫画はなんだか怖いけど安心できた。今はわかる。
不安や恐れの状態の環境が普通だったから。
悲しみがわかるからまとこちゃんみたいな笑いもかけた。影だけど光の人だと痛感した。
先生はいつも子どものことを思っていたし、永遠の少年の心を持っていた人だと思う。
親と子の関係もよく出てくる。今やっと先生の伝えたかったことに時代が追いついてきた。
そんな感じがする。洗礼 おろち たまみ 漂流教室 14歳 私は慎吾
どれも素晴らしい✨
もし1つ選ぶなら「神の左手悪魔の右手」だなと思う。
「恐怖」を通じて深い心理や本質を描いた
先生のすごいところは、血がなくても心理的に恐怖を描くこともできるし、わかりやすい恐怖も描ける。未来への継承や人間の持つ本質 弱やさ脆さを描くこともできるところ。
恐怖の幅を広げて表現した素敵な人。
たとえば、「漂流教室」は、小学館漫画賞を受賞している代表作の一つ。
10代の少年少女期のみずみずしい感性や冒険心、友情、心の成長を描いた「漂流教室」は
突如として未来世界へタイムスリップした小学校を舞台に、極限状況下での人間の本質や、環境問題が引き起こす社会的な崩壊の危険性を描いた傑作。
「人類の破壊」がテーマの「14歳」は環境破壊が人類滅亡の危機となって、危機的状況を乗り越えていこうとする子どもたちの奮闘、親子の絆と別れなどをテーマにして圧倒的な迫力と感性で描いている。
環境破壊をいち早く予言し、社会の崩壊へとつながり、人間が過酷な状況に直面していく中で、人間の持つ本質的な「弱さ」「脆さ」を表現している。
未来の荒廃した世界にタイムスリップさせられた子どもたちが、極限状況下で繰り広げる
サバイバルを通して、文明社会の脆さや、人間の生存本能、そして希望と絶望を描いて
います。
主人公の少年さとると、ヒロインの少女まりんが、父親の工場の産業用ロボットに興味を持ち、キーボードで言葉を教え込むうちに、ロボットが自我を持ち、「真悟」と名乗り、成長していくというストーリー
「洗礼」は恐怖漫画を中心に描いてきた楳図漫画の中で、へび女みたいな「目に見える恐怖」ではなく、「人の心」「歪んだ考え方」というものの怖さを描いているのが特徴。
SFからスプラッター、青春の、未来への継承・・・
きっと壮大な「愛」がテーマだったんだろうな。
本能を大切に
面白いものを作りたかったら、人間の本能を突けばいい。
という素敵な先生は言葉を残している。
本能の反対は「理性」。私たちは「頭」でばかり考えてしまう。
ハートで感じることが本能。 心臓がどきどき鼓動する感覚。
胸が高鳴るような緊張感。感動して鳥肌が立つとき。
直観がさえてわくわく楽しいときめいているとき。
閉ざされていた視界が一気にぶわーッと開けるような感覚。
高く上に登っていくような心地いい興奮。
理論や理性を超えた「魂の感動」が本能。
動物の持つ、人間の持つ素敵な才能が「本能」
楳図先生の作品は、五感とか本能が突き動かされる感覚がある。
五感(視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚)は、精神世界の感覚や体験と結びついているから。
五感を研ぎ澄ますことで、より高いレベルで潜在意識や宇宙世界を認識し、
精神世界への気づきを得やすくなると考えられている。
未知を知ること、未知を体験すこと、本能を刺激すること。
子どもの心を何歳になっても大事にすること。五感や本能にアプローチするから先生の作品はわくわくして楽しくて素敵な体験になる♪
カウンセリングも怖いよりも「好奇心」とか「知りたい」「よりよくなりたい」
気持ちが大きいから結果、楽しいここちよい体験となる✨
過去を変えることもできるし、過去の自分を救いに行ける。
過去の嫌な人のことも、変えることができる。過去の執着=トラウマを解消していくと
未来への不安も減り、今を生きることができるようになる。

インナーチャイルドを助けてくれたのは漫画であり夢
そんな楳図先生の作品が、私を救ってくれるとはまことちゃんもビックリ展開( ゚Д゚)
漫画は私の生きるための生命だった。芸術であり「生と死」だった。
家族であり友達だった。だから漫画家になりたかった。
漫画やアニメや音楽がなかったら生き延びていなかったと思う。それぐらい大切な存在。
7月初め、心臓あたりが急に痛くなって。
夏は東洋医学の考えでは「心の疲れ」が出る季節だから、
1年の心の疲れが出たのかなぁって思ってた。
その日の夜に、とてもとても大切で、衝撃的な夢を見た。
楳図漫画のスプラッター作品の最高峰といわれている「神の左手悪魔の右手」の
お話が夢となってあらわれた。
ただのスプラッタ―ではなかった。それは小さい頃から感じていた。
主人公の少年、山の辺想くんが、夢の中で体験する恐怖の出来事が現実にも影響を及ぼすという、異色のホラー作品。
夢と現実の境界線が曖昧になる中で、読者は様々な恐怖を体験することになる。
とっても不思議な世界。
恐怖は人間の心が産み出し、心が感じるもの。
恐怖に満ちた世界を多感な子どもの心がつくり出し、困ったり泣いたりして助けを求めている子どもとつながっていて、助け出し、時に戦い、様々な恐怖を乗り越えていく子どもの心を「夢」を通して描いている。
人間の持つ恐怖心や悪意、欲望といったものが、作品を通して浮き彫りになってる。
いまは、カウンセリングセラピーで「夢分析」をしているから、
この作品がなんでこんなに好きだったかわかる。子どもは本能で、感覚で感じ取っていた。
私は幼い時から五感が鋭い。こどもって素晴らしいなぁと心から感動する。
漫画のももちゃんはまるで私
3巻の第4話/黒い絵本がとても衝撃的だったし、父親と暮らしている幼い女の子ももちゃんは足が不自由で家にいる。外に行けない。自由がない。
唯一の楽しみであろう、父親に絵本を書いて読んでもらうことを楽しみにしている。
父親は精神異常者で、残酷な殺しをして、それをそのまま絵本にしている。
ももちゃんは父親の異常性に気づいているけど、何もできない弱い存在。
父の狂気に耐えられず、夢の中で「想くん」に助けを求める。
とうとう父親は絵本のネタに困って? たぶん精神異常の限界が超えてしまい、
ももちゃんを切断して油で揚げて食べようとする。
包丁でモモちゃんを切ろうとするところで想君が助けに行って、
ももちゃんと一緒に手を握って家から脱出する。
めちゃめちゃ怖い。だけど1番好きなエピソードだった。
違ってたらごめんなさい。じつは、怖くなりすぎて全巻持っていたのに
「神の左手悪魔の右手」を手放しました。後で後悔した。
そんな過去の自分も許すよ。
わかってなかったけど、無意識下で、
自分のなかの恐れが強く反応してしまったんだと思う。
たくさんの未完の感情を恐れや怒りや悲しみや恐怖をため込んでいたから。
「黒い絵本」は私と両親を反映してた。
ももちゃんのお父さんは、私の父そして母。
病気で動きたい 自由のないももちゃんは私。
いま読んだらもっと発見や感動があるかもしれないと思う。
改めて買う( ´艸`)
出てくる作品の主人公はみんな素敵なんやけど、
わたしは「想君」が1番すきというか共感できたところがあって。
似ているところが多い。ネガティブ強いし、感受性が豊か。共感力も強い。
繊細で感じやすい。夢が原動力で、夢が大好き。叶える夢も「夢」で現れる。
創造性も想像力もたくさんある。
やさしい。でも怖がり。おとなしい。でも強くて勇気がある。
そんな私のインナーチャイルドを、やっと、とうとう救ってくれた!
なんと、「想君」がももちゃんを救う夢と同じ夢を見た。
わたしがももちゃんになって。過去の私を救ってくれた。
この夢を見て、もうめちゃめちゃ感動した。
楳図先生が天国から助けてくれたような感覚。
おかげで、両親から虐待を受けていたことをやっと心から認めることができた。
あらゆる虐待を受けていた。
私が「ももちゃん」だったからこの作品が特に強烈な印象になって、
好きだったと51歳になってわかりました。
長い間親を優先してきた。親も虐待されてきたからしょうがないというか
自分は親と違う生き方をしたい 違う考え方をしたい
子どもにはされて嫌だったことをしたくない
また、そういう親を求めていったのは自分だからという気持ちも強かった。
でも、だからといって虐待していいということにはならないし、
虐待されてつらかったことがいまだに私の中に置き去りになっていた
小さい私は、ずっと助けてほしいと心の中で泣いてた
「想君」ありがとう。
「楳図先生」ありがとう。
漫画は芸術であり、心理のわかりやすい本でもある。
自分を後回しにして生きてきた。
やっと解放できた。
自分が主役になれた。自分を1番大事にしたい。
理屈から怖さは出てこない
「理屈」で「頭」で考えていたのかもしれない。「本能」では親が苦手だった。嫌だった。
いい所もあるから葛藤していた。もう過去のことだとないものにしてきた。
親を重んじる
親を嫌ってはいけない
過去のことだから
新聞のコラムにあった「恐怖と自然現象の怪奇は違う」楳図先生が大事にした考え方。
理屈から「怖さ」は出てこない
恐怖は論理を超えたところに生まれる。
と語っている。
理屈ナシの恐怖はとんでもなく怖い。
たとえば初めて発表した作品。「口が耳までさける時」
理屈 論理 理性を超えたところに「恐怖」がある。
だから「理性」=頭 で考えても心の中の「恐怖」は消えない。
私は、幼い頃から理性を優先していたのだと気づいた。
そうしなければ、生き延びることができない環境だった。
親から受けた「不健全かつ不適切な養育」はまさに「理屈」のない「恐怖」でしかなかった。
あまりにも理不尽で、人権がない恐ろしい家庭環境だった。
まさに家庭が「漂流教室」だった。家庭が、親との関係が「神の左手悪魔の右手」だった。
理性の反対は、感情、本能、直感、またはそれらに支配された状態としての狂気、
激情、衝動など。
だって両親には理性がなかった。恐怖に支配されていた。
その反動はすさまじかった。感情を抑圧し、本能や直感も鈍っていた。狂気や激情、衝動は依存心やヒステリー、不安症、難病クローン病、過緊張などとして無意識の中に抑圧しても
あらわれてきた。「ほんとうの自分をいきなければいけない」
論理や理性を超えろ。自分を大切に生きろ。
楳図先生は腱鞘炎になりながら不眠症にもなりながら
命をけずって私に「恐怖」を通して「自己愛」を教えてくれた大切な恩人。
楳図先生とフロイト先生の共通点
楳図かずお先生の作品にフロイト的な要素があるかどうかが
ふと気になった。「夢」「恐怖」「愛」「本能」も二人の共通点。
楳図かずお先生の作品は、恐怖やグロテスクな表現の中に、人間の深層心理や原始的な
衝動を描いていると解釈できる部分があると思う。
フロイト心理学における、イド(本能)、自我、超自我といった考え方や、抑圧された
無意識下の感情、夢、象徴的な表現などが、楳図作品の根底にあると見ることもできると
思う。
楳図かずお先生は、作品について、「人間の心の闇を描いている」
「人間の本能的な部分に迫りたい」といった発言をされている。
これは、フロイト的な視点と共通する部分があるということ。
フロイトは精神分析の重要な手法として「夢の分析」「夢の解釈」を取り入れた。
夢は「無意識的な願望の充足」を表現している。夢の内容を分析することによって
抑圧された願望や感情を理解することで悩みや病気生きずらさからの解放の手がかりと
なる。
抑圧して歪んだ自己像で苦しみ悩むお客様が、愛の学び 心と体のまなびをしていくうちに
小さくなって無意識の中に押し込まれてしまった本当の自分が出てくる。
そうすると不思議な夢を見るようになる。
本当の自分から、歪んだ自分へのメッセージが夢。
フロイトは、夢を「無意識への王道」と呼び、夢分析を通じて、心の奥底に隠された真実を探求したのです。
結局、生き延びるために、自分を小さくして嫌い、親というか親のイメージが大きくなって飲み込まれて自分が分からなくなってしまっている方がとても多い。
私もその一人だった。
51歳になっても私の「内なるこどもの心」は、親から心理的に離れることができない状態
だった。私のなかの無意識で何十年も苦しみ、泣いて困っていた。
親から離れたい 自立したい 助けてほしい という願望の充足を漫画が実現してくれた。
偉大な二人に出会えたことに感謝しかない。
大好きなフロイトと楳図かずお。
あなたがたがいなかったら、今の自分はいません。
楳図かずお先生、幸せをありがとう。
フロイト先生、見えない世界を発見してくれ、素晴らしい道を作ってくれてありがとう。
グワシできないけど今も練習してる。手がつって痙攣してるけど( ´艸`)
むすめはグワシができる。いいなー
サバラ
また逢いましょう。魂は永遠だから。
きっとどこかで!
